小学校1年生の5月下旬、娘が突然「学校に行きたくない」と言い出し、そこから1学期は登校できる日とできない日(と無理やり登校させる日)が混ざった”まだら登校”状態になっていました。夏休みの学童も、いける日といけない日が入り混じった状態に。
そんな日々の中、私は娘に「一緒に勤行・唱題をしよう」と提案しました。
学校や学童を休んだ日は、勤行に加えて10~20分ほどの唱題を二人で続けることにしたのです。
娘に勤行・唱題を勧めた理由は、私自身がこれまでの人生で「題目をあげることで、悩みを乗り越えてきた」という実感があるからです。
それまでも私自身は娘のためにずっと祈ってきていましたが、何よりも本人が祈ることが一番効果があるのではないかと思ったことも理由の一つです。
YouTuberに会いたい? 娘の願いと親の本音
娘と一緒に題目をあげるにあたって、私は「なぜ題目をあげるのか?」をできる限りわかりやすく説明しました。
- 真剣に祈った願いは必ず叶う。
- 短期間で叶うこともあれば、時間がかかることもあるが、必ず最善の結果になる。
- 私自身、細かい願いも大きな願いも、題目によって叶ってきた経験がある。
こうした話を、なるべく具体的な体験の話をしながら娘に伝えました。
- 学校に行けるようになりたいなら『行けるようになりたい』って祈ればいい
- もし辛くて行きたくないとかどうしたらいいのかわからないなら『どうしたらいいかわからないです、教えてください。とにかくなんとかしてください。』と祈ってもいい。
- 何でも祈っていいんだよ。
- ママも、もうどうすればわからなくてただ辛いときは『御本尊様まじでなんとかしてください泣泣泣』って感じで祈ってたこともあったけど、なんやかんや全部乗り越えてこられた。
という話をすると、娘は自分なりに祈りたいことを考えながら唱題を続けるようになりました。

何でも祈っていいんだよ。
そう、確かに私はそういいました。
「学校に行けるようになりたいって祈ってるよ。あとYouTuberに会いたいって毎日祈ってるんだ。何でも祈っていいんでしょ?」
娘はある日そういいました。
おう、そうきたか。YouTuberか。。。まじか。。
この時は反射的に、
「いやその願いは10分20分祈ったくらいじゃ無理だろう」
と思ってしまいました。
YouTuberに会いたいという祈りは叶うのか?
私は、題目の力を100%信じています。
しかし、願いが叶うためには「超真剣な題目+超真剣な努力」が必要だと考えていました。
一方で、娘の「YouTuberに会いたい」という願いは、あくまで「なんとなく会えたらいいな」程度のもの。
強い決意や具体的な努力が伴うものではなかったのです。
私自身、20代の頃に「留学したい」という願いを題目で叶えたという経験がありますが、挫折期間を含めると10年以上祈り続けてやっと叶いました。(ただし、本気で祈っていたのは最後の3年ほどですが。)
「YouTuberに会いたい」という願いは、留学よりは多少ハードルが低いかもしれないですが、いや、具体的な努力より運が左右しそうなので逆に難しいのか。。とにかく、1日10分「YouTuberに会いたいです♪」と祈ったくらいで叶うことはないだろう。魔法じゃないんだから。
1日10分、やらない日もありの題目でYouTuberに会いたいというのは、「1日10分程度、ときどき休みながらの英語学習で、英語力ほぼゼロからTOEIC満点とりたい」というくらい無謀な目標設定なんじゃないだろうか。
題目も英語学習も、毎日続けると必ず結果がでることはどちらも確信しているけど、毎日続けるその内容と量も重要だよな。
私は自身の経験から、そう考えていました。
「1日10分程度の題目じゃ無理じゃないか?」
そう思っていた私の予想を、大きく覆す出来事が起こるのです。
娘の願いが叶った瞬間──小島よしおさんとの出会い
娘が「YouTuberに会いたい」と祈り始めてからほどなくして、夫がとあるイベント情報を見つけました。
そこには、娘がYouTubeでよく観ていた**小島よしおさん**の名前が載っていたのです。
小島さんが新しく出版する本の発売記念イベントで、事前にその本を購入すると、先着で握手会に参加できるとのことでした。
実は、娘は小島よしおさんのYouTubeチャンネルのファンでした。
学校に行けなかった日は、家で教科書や市販のドリルを使って勉強していましたが、それだけだと飽きてしまったり集中力が続かないこともありました。
そんな時に見つけたのが、小島よしおさんのYouTubeチャンネルです。
彼のチャンネルでは、小学生向けに算数や理科などを楽しく教える動画がたくさん公開されており、娘はあっという間に夢中になりました。ドリルだけではすぐに飽きてしまう勉強も、小島さんの動画なら楽しく進めることができ、いつの間にかファンになっていたのです。
いざイベント当日!緊張の握手会
娘にイベントのことを話すと、「行きたい!本欲しい!握手したい!!」と大興奮。早速本を購入し、握手会の整理券をゲットしました。
そして迎えたイベント当日。
これでもかというほどおしゃれな服を選び、朝からウッキウキの娘。
会場には子どもから大人まで本当にたくさんの人が集まり大盛況。期待に胸を膨らませながら待っていると、小島よしおさんが登場し、一気に会場の熱気が高まりました。
イベントでは、彼の持ちネタをたっぷり披露。あの有名な「そんなの関係ねえ!」も全力で、しかも想像以上に長い時間やってくれて、まさか無料イベントでここまで本気を出してくれるとは…。そのサービス精神と職人魂に感動せずにはいられませんでした。
さらに、開催地に合わせたアレンジも加えながら、観客を巻き込んで大盛り上がり。
「一緒に『そんなの関係ねえ!』をやりたい子はステージに上がってきていいよ!」という声かけには、多くの子どもたちが続々と舞台へ。みんなで「そんなの関係ねえ!!!」と大合唱する姿は、まさに圧巻でした。
娘にも「上がって一緒にやってみたら?」と勧めたのですが、「恥ずかしいから無理」とのことで見守る側に。それでも、終始本当に楽しそうにしていました。
そして、いよいよ握手会の時間。
あんなにうっきうきだった娘でしたが、いざ小島よしおさんを目の前にすると……緊張でガチガチに固まってしまいました。
そんな娘に、小島よしおさんは優しく笑顔で「おっぱっぴー」と言いながら、温かく握手をしてくれました。
小島よしおさん、本当にすばらしすぎる。
全く手を抜かないプロフェッショナルな姿勢とサービス精神に、私も夫も、娘に続いてすっかり大ファンになってしまいました。
娘の成功体験と題目の力
こうして、娘にとって(私と夫にとっても)夢のような時間が過ぎていきました。
この出来事を通して、私は改めて題目の力を実感しました。正直、題目の力を十分に理解しているつもりでしたが、まだまだ過小評価していたことに気づかされました。
娘が「題目ほんとすごいんだね!」と素直に口にしてくれたことが、私にとっては何よりもうれしい瞬間でした。これまで「学校に行けるようになりたい」と祈りながらも、なかなか成果が見えずにいた娘にとって、YouTuberに会うという願いが叶ったことは大きな成功体験だったのです。
この時の私は、「これだけ題目の力を実感したのだから、次は学校へ行けるようになりたいという祈りもすぐに叶うのでは?」と思っていました。「2学期が始まったら、何事もなかったかのように学校に通えるようになるんじゃないか」と、楽観的に考えていたのです。
しかし、現実はそう甘くはありませんでした。
YouTuberに会いたいという願いはあっという間に叶いましたが、学校へ行けるようになりたいという祈りは、そう簡単には実現してくれませんでした。それどころか、2学期に入ると、娘はますます学校へ行けなくなってしまったのです。
次回は、そんな2学期の様子についてお話ししたいと思います。